PR

【音楽】「剣の舞」から学ぶ 聴衆を惹きつけるポイント

音楽

☆ 当ブログは、プロモーションを含みます。

ロリポップ!

「剣の舞」は何故あんなに人を惹きつけるのか、メロディ上の音の選択に注目しながら、見ていきたいと思います。

最終的なゴール地点は、自分のアレンジ(編曲や作曲)にどう応用していくか、となります。

アレンジは、自分の感覚だけでしているわけではなく、案外数学的思考と言うか理論的に音選びをしている場合が多々あります。

残念ながら私は、自分の感覚だけでアレンジが出来る程天才的才能は持ち合わせておりませんので、音選びは理屈をこねくり回して選択しております。

自分の引き出しを増やしておくと、何かと便利ですので、今回は「剣の舞」から学んでいきましょう。

「剣の舞」 データ

作曲者:アラム・ハチャトゥリアン

国:ロシア

時代:1042年 バレエ「ガヌーイ」の最終幕で用いられる楽曲

作曲エピソード:バレエ「ガヌーイ」の初演前日に急遽、クルド人がサーベルを持って戦いの踊りを踊る場面が追加される事となり、大至急追加で曲を書きあげなければならなくなった。

時間に追われる中、8時間かけて作ったと言われている。

組曲:第1~3組曲まであり、それぞれ、第1組曲に8曲、第2組曲に7曲、第3組曲に6曲 となっている。剣の舞は、第3組曲に入る。 

コスパ最強のヘッドホン・スピーカー【EDIFIER】

「剣の舞」から学ぶ 聴衆を惹きつけるPOINT

聴衆を惹きつけるPOINT
  • 同じ音の繰り返し と 巧みなアクセント
  • 半音の上げ、下げ
  • 拍子の変化
  • 不協和音
  • リズムStop
  • 音を飛ばす

同じ音の繰り返し と 巧みなアクセント 

ハチャトゥリアンはこの曲を書くにあたり、クルド人がサーベルを持って戦いの踊りを踊る場面を想像し、机を叩いて場面にふさわしいリズムを生み出したという話が残っています。

曲の冒頭から始まる繰り返される音に、加えアクセントが入る部分は、「机を叩いて」というのが目に浮かびますよね。

皆さんも実際にアクセントを意識しながら机を叩いてみて下さい。

おそらく、第3者が聴いても「あ、剣の舞だ!」と分かるはずです。

音階を弾かなくてもアクセントだけで、何の曲か分かってしまう、だからこそ、強力なインパクトがあり、聴衆の記憶に残るのでしょう。

あまりにもインパクトが強すぎて、後にこの曲だけが独り歩きしてしまったのが、ハチャトゥリアン本人はあまりよく思っていないようでしたが…。

半音の上げ、下げ

「剣の舞」のメロディを見てみると、「同じ音」と「半音下がる」部分の組み合わせが繰り返し出てきます。

半音の上げ下げは、聴く人を惹きつける方法としてとても有効だと考えています。

聴く人にやや不安感を与えるような、強い印象が残るような気がします。

私が編曲する時に、「コードを変更してみよう」と考える事が多くありますが、半音の上げ下げは簡単に印象が変わるので、考察初期の頃にすぐ思いつく方法でもあります。

例を見てみましょう。

Em → E7 に変更する 

Em → E7 に変更する 「ソ → ソ#

「F-G-Em-Am」 → 「F-G-E7-Am」 

Am →  に変更する

Am →  に変更する 「ド → ド#

「Am ー Am ー Dm」 → 「Am - A - Dm」

特に、Am →  に変更すると、暗い音から明るい音へと変化するので、注目度がUPします。

たった一つ音を変えるだけで、印象が変わるので初心者でも挑戦しやすい変更方法です。

更に、次のDmにも、「ド → ド# → レ」と綺麗につながるので良いですね。

また、転回していくと、より盛り上がり、よりドラマチックに変化させる事が可能な便利方法となります。

「ラドミ」 → 「ドミラ」 → 「ミラド」と、高音域へ移動させます。

昭和歌謡などでも頻繁に使用されるので、注意して聴いてみてください。

聴く側に予備知識が無くても聞き分けられやすいので、万人受けするコード変更と言えるでしょう。

ただ、ここで注意してほしいのは、

注意
  • 多用しない方がよい。

という事です。

半音の上げ下げは、音が強く、聴く人がやや緊張する音なので、全ての音をこれに変更してしまうと、聴く人が疲れてしまいます。

聴衆を惹きつける事ができるなので、「これから場面が変わりますよ~。みんな注目して下さい。」とか「これから盛り上がる所だから、みんな聴いて~」という感じで、場面が変わる手前や盛り上がる時に使うのが効果的かと思います。

メロディが始まったばかりの、穏やかに流れる場面で使用してしまうと、雰囲気ぶち壊しになるので注意が必要です。

効果的な挿入場所
  • 場面が変わる手前
  • 盛り上がる場所

「剣の舞」は冒頭から半音オンパレードですが、これはバレエの最終幕 盛り上がるシーンの一場面なので、始めからぶっ飛んでいる事が必要だったのですね。

サーベルを持って戦うのですから、命がけです。

緊張感はMAXなので、場面と音選びがマッチしていて素晴らしいと思います。

拍子の変化

「剣の舞」は4拍子ですが、途中3拍子になる部分があります。

メロディの音数も減り滑らかに流れ、一見「あれ?休憩地点かな?」と思われる部分があります。

しかし、ここも侮れません。

3拍子なのですが、ティンパニーやハープ、コントラバスは、そのまま4拍子のリズムを刻んでいます。

ポリリズムとなっているのがおもしろいです。

これは演奏する側は分かっている事ですが、聴く側はテンポが速いので気づかないかもしれませんね。

これまで、たたみかける様な音の連続で息も付けなかったのが、突然音数が減り緩やかになるという、この緩急の差が、聴衆を惹きつけるPOINTとなっています。

不協和音

と、同時にこの3拍子の部分は、不協和音満載で、聴衆の不安を仰ぎます。

ちっとも休ませてくれません。

戦いの不安感とマッチしていて、スムーズに感情移入できそうです。

何度も何度も聴いて演奏をしていると、この不協和音がクセになり沼にハマっていくので、是非繰り返し聴いてみてください。

もとになる曲があって、それを不協和音にしながら編曲していくのは、比較的簡単だと思うのですが、何もない状態で不協和音を生み出すのはとても大変です。

これを作曲したハチャトゥリアンは、あらためて凄い才能の持ち主だなぁと感心しています。

リズムSTOP

エンディングは、これまでリズムを刻んでいたティンパニーなどの低音楽器がピタッと止み、フルートやピッコロなどの高音域楽器となります。

3拍子になった時もそうでしたが、音数が減ると単純にビックリして自然と注目する事になります。

このリズムSTOPは、エレクトーン経験者にはお馴染みの奏法かと思います。

割と習いたての子供達でも、簡単えくに「すごい!上手、かっこいい」と思わせられる方法なので、試してみてください。

コードを全く変える事なく、ただただリズム(バッキング)を止めるだけなので超簡単です。

ただ、テンポが早かったり、バッキングが細かく動いている曲の方が、リズムSTOPした時の効果は上がるので、ゆっくりとした曲に使ってもあまり意味がないでしょう。

音を飛ばす

メロディを考える場合、なるべく近い音(半音~3度くらいまで)が繋がるようにすると音が流れて綺麗に聞こえます。

反対に1オクターブくらい離れて鳴らすと、躍動感が出て注目度がUPします。

「剣の舞」のエンディング部分を見てみると、半音ずつ駆け足で下がっていき、最終で同じ音が続き足踏みします。

ここは、「みんな、もうすぐ終わるよ~。大注目してね~。」の場面です。

そして、最後一気に1オクターブずつ上がっていき、最高に盛り上がった状態でENDとなります。

ラ・カンパネラもそうですね。

冒頭から音飛びまくりです。

ここで聴衆をめいっぱい惹きつけていますね。

盛り上がらせたい部分に、音飛びを試してみてはどうでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は「剣の舞」から学ぶ、聴衆を惹きつけるPOINTを分析し、それを自分のアレンジにどう生かしていくか、考えていきました。

長く愛される曲には、やはり理由がありました。

今回上げたPOINTは「剣の舞」の1曲に凝縮されていましたが、全てを当てはめる事ができるわけではないので、アレンジをする際は1つでも意識しながら音選びをしていくと、アレンジに幅が生まれ楽しめるのではないかと思います。

それでは今回はこの辺で。Bye(‘ω’)ノ

※ 当ブログは、プロモーションを含みます。

※ 当ブログの情報で不利益があっても、当ブログでは一切の責任を負いかねますので、ご了承下さい。

※ 当ブログで紹介した商品の購入は、自己責任でお願いいたします。

※ 当ブログの内容はできる限り正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性や安全性を保障するものではありません。情報が古くなっている事もございます。

※ 意図せず著作権や肖像権を侵害してしまった場合は、速やかに対処致します。

※ 当ブログ内の文章や画像を無断で転載する事を禁止します。